2010/12/12

ロンドンのこととか

7年ぶりにロンドンに行き、7年ぶりに友達に会い、彼らにとっては一続きの時間で色々な流れがあっての現在なわけですが、私にとっては間がなく、とつぜんに対面した彼らの現在と状況に、なかなか、じわじわと動揺したりしています。






7年前にロンドンに行ったのは友人のKarenの結婚式のため。Karenと旦那のPaulは結婚後実家の近くの田舎に引っ越し、今は2人の子供の親です。Karenは結婚前はHikaru Noguchiでバリバリと働いていて、イタリアの糸の展示会に行ったこと、パリやロンドンのファッションウィークでの事、とても懐かしいわ、と言います。今も何かやってみたいけど、もうファッション業界から遠のきすぎてしまって何をどうしたらいいのか全然わからない、と。


London College of Fashion で仲が良かったIvanは、ロンドンで4年も頑張ってショーもやっていたのにデザイナーを辞めてしまいました。私は思いのほか彼が辞めてしまったことがショックだったようで、今もしんみりしてしまいます。


初めて彼に会った時、マルジェラのオールインワンがとても似合っていて、きっとタダ者ではない、彼と仲良くなりたい、と私に思わせた人。服なんか作っても全然売れないし、いつも不安でHappyではなかった、自分だってHappyになって皆のように人生を楽しみたい、と語る口調がとても強くて、そんな事は私もよく考える事でもあるし、自分の事を言われているようで私の心に深く突き刺さる言葉でした。






同じCockpit Workshopsにスタジオを持っていたKizittaは、今何をやっているの?と聞いたら、センズベリー(イギリスのスーパーマーケット)でパートタイムでレジをやっている、とつまらなそうに答えました。彼女は毎週ポートベローにストールを出していて、日本のセレクトショップにも売っていたし、チャーミングな人柄とエキセントリックな服はとてもマッチしていて、そのまま上手くやっていけると思っていたのに。







彼らにとっては7年の流れの中で今があるし、決して今が不幸なわけではないのに、私が少し残念な気持ちになるのは、きっと私は物を作っていた人にはずっと続けていて欲しかった、という勝手な望みがあるんだな~、と。






すべての物を作る人には、今やっていることをどんな形でも続けていってほしいと改めて思います。